● ルーツ
1977年:著者 アレックス・ヘイリー
奴隷としてアフリカからアメリカへ連れられた黒人少年(クンタ・キンテ)の生涯と 彼の子孫達の変遷の物語。
一説には著者である アレックス・ヘイリ-自身の家系の物語がモデルとも言われている。
正確な時期が思い出せないのだが… 1970年代末か1980年代初頭の頃、NHKで放送された海外ドラマ「ル-ツ」の原作である。

このドラマは 当時、もの凄いブ-ムとなった作品であり「ル-ツ」という言葉自体が そのまま定着してしまった作品でもある。
この番組がキッカケで 自分の家系を調べ、遡る事が流行し、専門の調査会社も増えた。
私が生まれ育った 北海道という地は 元を正せば、日本のオ-ストラリアみたいな場所であり、屯田兵など開拓使として移住した人もいれば、罪人として流された人もいるし、夜逃げ同然で流れ着いた人もいれば、結婚を親から認めて貰えなかった若い二人が駆け落ちの場所と選んだりもした地である。
明治以前から「北海道に住んでました」という人は限りなく少なく、殆どが ル-ツを遡ると道外の何処かへと辿っていく事になるのだが、元々の移住事情が先に述べた人達が多いので あえて過去に関わる物や記憶を捨てたり、遠離ったりした者が多く、その為に「ル-ツ」というドラマに触れるまで キチンと家系を纏めた経緯の無い家が多かったのだ。
で、「ル-ツ」ブ-ムに乗せられて 自分の家の家系を調べる事が流行ったわけで、私の父も高額を支払って自称・調査会社に依頼したところ…
鎌倉時代に北条家の御家人だったが、流罪となって東北に流され、安土桃山時代の頃には伊達藩の武士となっており、関ヶ原後に青森県に移封され…なんて話しになっていたけれど、後に 私の個人的な「寺巡り」「過去帳巡り」の旅へとつながった結果、私の父方の系図は高知県 元の土佐藩につながり、母方は 岐阜の鍛冶職人へとつながる事が判った。
その様にブ-ムに乗っかったデタラメな自称:調査会社の適当な調査に数十万の報酬を払い、それらに騙されている人が実際に多いのだが、騙されている事自体に気づいていない人が これまた実に多い現実がある。
「ル-ツ」という作品じたいも とても面白く、考えさせられ、感動した作品であったが、それ以上に 自分の家のル-ツを辿る旅は面白い。
ほんのちょっとしたコツを身につけると 案外、簡単に数代前まで遡る事が出来、同時に その地を訪ねて巡ってみると デジャブ-みたいな既視感に襲われる事もある。
よく、訳の判らない占いのひとつに「先祖占い」とか「前世占い」というのがあるが、そんなものに興味を持つ事よりも ル-ツ巡りの旅を 実際に自分の足で歩いて目で見て回る事をお勧めしたい。
